三十六人集（西本願寺本）　　　　　　　　　　　　　　　　　

仲文集 　具引唐紙『獅子唐草』　（清書用臨書用紙）


具引唐紙　白（極薄茶）『獅子唐草』（繋丸紋獅子唐草）　花鳥折枝金銀袷型打　（半懐紙）

	唐紙料紙の書手本拡大 使用字母へ
獅子唐草上部左側部分　具引唐紙　白　花鳥折枝金銀袷型打 獅子唐草とは花唐草の中に獅子紋が描かれている為ですが、この獅子紋に二重丸輪のものと唐草が輪状に繋がり丸紋となったものとが有り、二重丸輪のものを丸獅子唐草（二重丸獅子唐草）、唐草が繋がって輪状になっているものを単に獅子唐草（繋丸紋獅子唐草）と云います。 枝松・千鳥（飛鳥）・蝶々。	仲文集　書
	花鳥折枝金銀袷型打 柄を見やすくしたもの   参考　丸獅子唐草
獅子唐草右下側部分　具引唐紙　白　花鳥折枝金銀袷型打 枝松・柳・紅葉・桔梗・竜胆・千鳥・蝶々など
	花鳥折枝金銀袷型打 輝きを見やすくしたもの （写真は薄茶の物です） 花鳥折枝の柄も別ですので参考程度としてください。
獅子唐草別色別柄部分　具引唐紙　薄茶　花鳥折枝金銀袷型打。

仲文集　書手本

仲文集　書　縦6寸7分、横1尺5分5厘　具引唐紙『獅子唐草』白雲母　第八紙 （仲文集では切取られた第二紙(断簡)を含めた料紙番号です） 歌番号は仲文集での通し番号　　　　　　　　　　　　　　青色文字は使用字母 35 　（おいおいは いかがはすべき しらき） 　まひ、たちまふべくも　 　　おもほえぬ世に 　　　かへし 36 　あなさがな かかることをや するがま 　ひ、君がしるべに たがへてをへよ 　　　くら人にてやむごとなき人の 　　　つぼねをたちきくに 　　　とのもむつかさしてただいままい 　　　りてといはせたる人あり 　　　し、しばしありていと 　　　なれがほにうちたたけば 　　　それかとてあけたるにい 　　　りてふしぬ。いとあさましげ 　　　なれどいふかひなくて、あか月 　　　にいでてさらにえいはぬに 　　　　　　からうじて、つぼね 　　　（の人をみつけて） 35 　（於以々々波 以加々波寸部幾 之良支） 　末比、堂知万布部久毛 　　於毛本衣奴世耳 　　　閑部之 36 　阿那左可奈 可々類故止越也 数留可万 　日、君可之留部爾 堂可部天遠部夜 　　　久良人爾天也武己止那幾人乃 　　　徒本年遠堂知幾九耳 　　　止能毛无川可佐之天多々以万末以 　　　利天登以者世堂留人安利 　　　之、志者之安利転伊登 　　　難連可本仁宇知多々計波 　　　曾礼可止天安計多類仁以 　　　利天婦之奴。以登安佐末之遣 　　　奈連登以布可比那久天、安可月 　　　爾以天々左良仁衣以盤奴爾 　　　　　　加良宇之天、川本年 　　　　（乃人乎身徒遣天） 「个」は「介」とすることも。 （　）は前項及び次項にあり いかが　　す 如何は為べき；いったいどうしようか（否、如何しようもない）。如何したらばよいだろうか。 をむな 立ち舞う可も思ほえぬ世に；立ち交わる（交際する）などと自然と思うはずもない世間に。 あなさがな；何と意地の悪いことよ。 するがまひ 駿河舞；東遊びの一種で、上代の駿河地方の民謡である駿河歌に合わせて舞う。駿河の国の有度浜に舞い降りてきた天女が歌に合わせて舞ったとされる情景を写したものと云われる。。 たが 違へて；あわないようにして。 くらうど 蔵人；天能の傍にお仕えし、伝宣（勅旨を伝達する）、進奏（天皇に申し上げる）、儀式など宮中の大小の雑事を司る役所の職員のことで名誉職とされた。 やんごとなき；放っておけないような大切なもの。 　　　　　がほ いと慣れ顔；大変物馴れた様子。 打ち叩けば；（目を）ぱちぱちさせれば。

ふぢはらのなかふむ
藤原仲文；三十六人歌仙の一人であるが、その詳細は不明。本集より藤原公任と親交の有ったことが窺えるが、そのことによって歌集に収録されたとも思われる。生年及び没年不詳。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ページ